東京ディズニーランドには日本のトピックスが詰まっていた(4661:オリエンタルランド)

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先日、数年ぶりに東京ディズニーランドへ行きました。もちろん楽しかったのですが、それ以上に日本のトピックスが集約されていて、そちらに目が行ってしまって…。

約30%がインバウンド旅客

ぺけじ調べによると約30%がインバウンド旅客でした。隣に並んでいるお客さんが日本人なのか台湾人なのか、外見で区別がつきにくい。シンガポールや香港みたいでしたね。これを見て今後の業績推移に確かな手ごたえを感じました。

※補足:OLC決算資料によると海外比率5.0%(2014年実績)

入場料が7,400円に値上げ

3年連続の入場料値上げにより価格が7,400円になっています。以前は4,000円ぐらいだったような。消費者目線では手痛さがありますが、妥当だと思います。将来的にもう少し値上げ余地はあるでしょう。理由は3つあります。

1つめは、他の代替手段がない。ディズニーランドのクオリティを出せるエンターテイメントは無いでしょう。顧客は離反しにくいはず。

2つめは、これまでが安すぎたこと。スカイツリーの日時指定券は2,570円。ですが、滞在時間が違います。スカイツリーなんて2時間程度でしょう。一方のディズニーランドは丸一日楽しめます。時間単価でみれば実にリーズナブルです。

最後は、インバウンド旅客の増加です。日本の物価は安いです。円高トレンドにかかわらず、訪日旅行客は定着すると思いますし、特に高いサービスレベルのディズニーランドはアジアレベルで競争力がある施設でしょう。彼らが入園料を押し上げます。

これ以外に後述の理由によるコスト増があるでしょうから、今後の値上げは止む無しではないでしょうか。

キャストにシニア層が増えた

ディズニーランドではアルバイトをキャストと呼びます。ディズニーランドの強力な強みの一つが、時給1,000円程度のキャストが最高のサービスを提供できるマネジメントです。笑顔、ホスピタリティ、あのクオリティを出しているキャストがアルバイトなんですよ。JRの職員を見てください。恐らく時給は10倍でしょうが、サービスレベルは10分の1以下です。

問題は、生産年齢人口の減少をモロに受けて、今後はキャストの採用が厳しくなることでしょう。オリエタルランドの有価証券報告書によると、2015年3月現在の臨時雇用者は17,893人。これに対して正社員は2,726人ですから、キャストの確保が生命線だということがよくわかります。

この影響でしょうか、キャストにシニア層が増えたように感じます。特に、飲食店や予約管理などのバックヤード系のスタッフは年齢層が高い方が多いようです。今後は、良い人材の獲得がますます激しくなるでしょうから、経営面ではリスクでしょう。

 

総論としては、ディズニーランドって素晴らしい施設だと再確認したと伴に、底堅さを体感しました。20年後も今の魅力をキープしている姿が想像できます。現在の株価は割高だと思いますが、大きく下がる局面があれば買いたいですね。