貯蓄から投資へ。ここ10数年に渡って日本で言われてきたキャッチフレーズです。堅実な日本人は貯金を重ね、家計に占める個人金融資産は1,700兆円だそうです。
この個人金融資産を株式や債券などに回して、株価を上げたり企業にお金を回しやすくして、景気をよくしよう。これが「貯蓄から投資へ」の意味ですね。
私が思うアベノミクス一番の成果はコレで、企業経営者の株主還元への意識は確実に高まりました。コーポレートガバナンス改革、スチュワードシップコードの導入、税制ではNISA口座の開始など。これに歩調を合わせて「優待族」も出てきて、ちょっとした個人投資家ブームですよね。
で、ここからが本題です。それは、個人投資家の人達って「貯蓄から投資へ」というと少し違うのでは、ということ。むしろ、「消費から投資へ」なのでは?と感じることが多々あります。
今週の日曜日の朝に布団の中で、今の会社で定年まで勤めた自分を詳細にイメージしてみたのですが、お金と年金以外は何も残っていなかったので、これはアカンヤツやと決意を新たに出来ました(笑)ある程度年数経つと人間関係もこれ以上広がらないし、辞めても関係が残る人は残るでしょう。
— 御発注(ニットキャップマンズ) (@erroneousOrder) 2016年4月11日
禿プレミアム引き留めポイントで4000pt貰ったんだけど、これヤフオクで実消費できる優待券に替えるのが一番効率いい消費の仕方かもね。実消費前提なら換金率100%超えられるし。
— 戸川翼 (@togawatsubasa) 2016年4月5日
投資家コミュニティのブログなどを読むと、セットで語られているのは「豪遊」ではなく「節約」です。投資をするために元手をつくる必要があり、投資にハマればハマるほど、ムダ使いをせずに健全な家計になる。なんというパラドックスでしょう。
しかも、投資で成功した人がどうするか。ここでも豪遊ではなく、「自由」を得るために普通レベルの生活でいいから、サラリーマンをアーリーリタイヤする。こんな選択を取りたい方が多そうです。結果、消費は増えません。
アベノミクスで株価は上昇しましたが、消費は伸びきりませんでした。「消費から投資へ」こんな理由も一つにあるのかな。