任天堂の2017年度決算が発表されました。
Nintendo Switchで好業績、来期予想も堅調です。
ですが、今回改めて驚いたのは、その鉄壁のバランスシート。
なんと、驚異の現金7,400億円。
これがどのくらいすごいかというと、
もはやゲームを一切作らなくても従業員を養えるのではないか…。
- 社員数は2,100人、平均年収は930万円
- つまり人件費は年198億円
- 7,400億円を3%で運用すれば…年225億円!
冗談です…と言おうと思いましたが、純資産なんて1.3兆円もあるし、半ば本気で仕上がった地主的な生き方ができるんじゃないかな。
この「良いゲームは健全な財務から」とも言うべきスタンスは、昔から揺るがない任天堂の経営方針のようです。「現金を無駄にしすぎている」という投資家の声もどこ吹く風。君島前社長も銀行出身でしたが、このキャッシュリッチな経営スタイルを継承していたあたり、もはやお家芸に感じます。
昨今、コーポレートガバナンスにしかり内部留保課税にしかり、無駄な現金を持たず、成長投資を加速することで経済成長を…というコンセンサスがありますね。
しかし、そんな経営スタイルからほど遠く、言ってみれば昔ながらの経営方針でNintendo Switchが生まれ、久しぶりの日本発ヒット商品として世界を席巻しています。