10数年の雌雄の時を経て、ついに急速な拡大フェーズに入ったオイシックス

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2000年に創業した野菜ECの草分け的なオイシックスが近年、急速な拡大ペースに入っています。

創業者の高島さんが元マッキンゼーという経歴、また他で成功例がなかった農業系ECというセグメントなど、スタート当初から注目を集めたベンチャーでした。ですが、そこは農業系ECという鬼門、事業には苦心が続いたのか、東証マザーズへの上場は創業から13年後になります。

上場後も一筋縄ではいかず、2013年3月の上場直後は期待感からか7,280円の高値をつけるものの、その後は株価はダダ下がりで、ここ3年間は堅調な業績なものの、良くも悪くも華がない状況が続いていました。

そんなオイシックスが急速な拡大フェーズに突入しています

2017年3月に「大地を守る会」と経営統合。2017年5月に移動スーパーの「とくし丸」を取得。さらに、今年2月にNTTドコモから「らでぃっしゅぼーや」を買収。

これにより、売上高は3年間で200%近く上昇。

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バランスシートも急速に膨張し、自己資本比率は低下。

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これまで、合従連衡の多いベンチャー企業とは一線を画して、既存事業を地道に拡大していた印象が強いオイシックスでしたが、急激な拡大路線へ舵を切った感があります。

オイシックスは営業利益率が超低く、最新年度では2.2%しかありません。グラフで見ると、かんな屑のような薄い利幅がよくわかります。

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こんな理由から、規模の拡大に踏み切ったのかも知れませんね。マーケットはもちろんポジティブに反応しており、株価も絶好調です。上場来高値を取り戻すまでには時間がかかりそうですが。

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