『ジャイアンツ』

ジャイアンツ』を見た。1956年の作品でナショナルフィルムレジストリーにも登記されている名作だ。年輩の映画好きにはファンが多いようで、いまでも名前を聞く。一度見たいと思っていた。

テキサスで牧場主をしているベネディクト家の一世代を描いたもので、そこに原油による生活の変化、移民、人種差別、子育ての難しさ、家族愛、といったテーマが横軸で織り込まれる。これぞ人生!という映画だった。

だから、とにかく長い。200分、3時間超!編集も古いのでテンポが遅い。エリザベス・テイラーがセクシーで、もちろんストーリーも面白いが、へとへとに疲れた。

この映画が有名な理由はいくつかある。一つはジェームズ・ディーンの遺作となったこと。撮影が終わった後に帰らぬ人となった。いま発売されているDVDはジャケットに採用されている。主演でもないのですが。

次に原油というテーマ。テキサスの痩せた土地から原油が発掘され、昔ながらの生活が変わっていくというストーリーは、アメリカ人にとって哀愁があるテーマのようだ。この映画に憧れて商社に入った、という話を日本でも聞く。「原油」という世界があるんだ。そう思って、同じ原油つながりの『ゼアウィルビーブラッド』を次に見てしまった。

余談だが、REATAというアメリカンな洋服屋のホームページを見つけた。レアータというのはベネディクト家がテキサスで代々経営している牧場の名前だ。このオーナーも『ジャイアンツ』で人生を見つけた1人だね、と思った。