『紙のプールで泳ぐ』

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先週末は嬉しいことがありました。片岡義男の『紙のプールで泳ぐ』の単行本を古本屋で発見したのです!

もちろん購入しました。1985年に790円で発売されたようですが、それから30年経過し、840円に値上がりしてました。

紙のプールで泳ぐ』は1980年代にポパイで連載していた片岡義男のコラムを書籍化したもの、だそうです。私はこのアメリカに憧れていた時代の雑誌や書籍が好きで、文庫本で持っていたのですが、まあこれが良いんですよ。

30本のエッセイが収録されています。

一番好きなのは、やはり表題「紙のプールで泳ぐ」ですね。

「紙のプール」とはデイヴィット・ホックニーの『Paper Pools』という画集のことです。80年代はプールをテーマにした絵画や写真が多く、なんでだろう都市の象徴だからでしょうか、日本のイラストレーションでも「海とプール」が題材の絵をよく見ます。

ホックニーの「Paper Pools」はそんなテーマを踏襲したのか、それとも皮肉ったのか、背景はわかりませんが、ビジュアルとしてインパクトがあって素敵なことは確かです。ホックニーは今も存命で新しい作品を公開しています。が、やはり「紙のプール」が一番好きかな。

さて、この『紙のプールで泳ぐ』の単行本は、絵や写真集を紹介しているのに、ビジュアルがいっさいないので、まったく雰囲気が伝わりません。楽しむだけであれば、写真や絵がたくさん載っている文庫版が良いかも。悲しいことにAmazonで中古1円で買えます。

ちなみにホックニーの画集『Paper Pools』はさすがに高く、ハードカバーは3万円ぐらいします。