2020-01-01から1年間の記事一覧

Trace of 『Trace of Red Curb』

音楽と記憶は脳の同じ分野に保存されている、と読んだことがある。だから、音楽を聴くと、その当時を思い出すそうだ。みんな経験があると思う。 この週末、昼間にスコールがあって、外に出れなくなった。仕方がなくApple Musicをランダムで再生しながらゴロ…

村上春樹の『一人称単数』を読んで

村上春樹の新刊『一人称単数』を読んだ。小説でいえば、前作は『騎士団長殺し』の2017年。約3年振りの新刊らしい。もっとも、奥付を見ると、各短編作品は『文学界』で2018年頃から発表されていたようだ。雑誌で新作が発表されていたとは知らなかった。 収録…

『のようなもの』と『のようなもの のようなもの』

60歳で早逝された森田芳光監督のデビュー作『のようなもの』を見た。 タイトルが変わっている。落語の「居酒屋」から取ったそうだ。客と小僧が掛け合う小噺だが、小僧が言う「あんこうのようなもの」から引いている。タイトルどおり、これは落語の映画であ…

『ジャイアンツ』

『ジャイアンツ』を見た。1956年の作品でナショナルフィルムレジストリーにも登記されている名作だ。年輩の映画好きにはファンが多いようで、いまでも名前を聞く。一度見たいと思っていた。 テキサスで牧場主をしているベネディクト家の一世代を描いたもので…

『アイズワイドシャット』はスコセッシのようだった

スタンリー・キューブリックの『アイズワイドシャット』を見た。公開は1999年でキューブリックの遺作でもある。過激な内容だから日本では18禁。 当時は年齢的に見れなかった。世間の評判も、おっぱいがたくさん映る割には、それほど高くない。むしろ低い。監…

『マッチポイント』から人生を学ぶ

全く救いようがないストーリーで、そこがウッディ・アレンらしく良かった。 金持ちの奥さんに浮気がバレそうになった主人公が、このままではヤバイと不倫相手を銃殺する。もちろん容疑者として警察に捜査を受ける。しかし、幸運にもまったくの別人が犯人とさ…

『マラヴィータ』を見る

テレワークをきっかけに映画を見るようになった。 4月は毎日2本のペース。恐らく人生で最も映画を見た。さすがに飽きてペースダウンしたが、それでも5月に入ってからも、2、3日に1本のペースで見ている。 最初は見たい映画リストを作っていたが、消化…