好きなイラストレーター5選

最近気になっているイラストレーターをまとめました。和洋折衷です。

 

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高橋将貴(Masaki Takahashi)

ポパイの表紙や挿絵でよく見かけるアーティストです。ポートレイトがイイ。なんだろう、どこか彫刻的なんですよね。いつかポートレートを描いて欲しい…。

 

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カルロス・ストラウティネカス(Karolis Strautinekas)

アウディやニューヨークタイムズをクライアントを持つリトアニア在住!のアーティスト。クリエイティブ系のSNSが普及してから、本当にするっとグローバルな活躍に結びつきますよね。作風は水彩画を思わせるソフトタッチなイラストレーションです。

 

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ステフ・モリス(Steph Morris)

写実的なスニーカーをテーマにしたアメリカ在住のアーティストです。フレッド・シーガルの展示で知りました。オリジナルは20万円程度ですが、コピーは1万円で販売中でした。

 

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トーマス・ダンソニー(THOMAS DANTHONY)

ロンドン在住のイラストレーターです。洗練された都会的な作風、80~90年代を感じさせる人工的なタッチに雰囲気があります。Mediumサービス・イン時の挿絵を手掛けています。

 

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東海林 巨樹(Naoki Shoji)

GQや&PREMIUMなど、ミドル向けシティ雑誌で、よく見かける写実風のポートレイトを手掛けています。ですが、プライベート・ワークは抽象的でありストリート感あるものが多め。本当は描きたいテーマ違うのかな…なんて。

 

出典

1、高橋将貴;Magazine illustration(POPEYE / マガジンハウス)

2、http://strautniekas.com/;Sky&Telescope magazine asked me to illustrate an article about the scientist who has an Asperger syndrome. Author: Paul Greenewich

3、Steph Morris;Nike Air More Uptempo

4、THOMAS DANTHONY;“Share” illustration, Illustrating for Medium

5、東海林 巨樹;GQ JAPAN(コンデナスト・ジャパン) March 2016 vol.155〜 portrait of Jiro Ishikawa AD:高村雄介

GENKINGにみる性別さえもフラット化する社会へ

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2年ほど前の記事ですが、著名なファッションブロガーであるスコット・シューマンが2014年のトレンドを評していわく、「メンズとウィメンズがどんどん似てきた」と短くコメントしたことがあります。

妙に記憶に残っているのですが、このコメントを思い出す出来事が2つありました。

1つは、GENKINGさんの人気。GENKINGさんは中性的な雰囲気のタレント?ですが、かなり人気だそうで、さまざまなサイドビジネスも好調らしいです。Instagramのフォロワー数は70万人。加熱ぶりがわかります。

もう1つは、街をあるいて肌がきれいな若者が増えたことですね。特にショートパンツを履いた若いオトコはスネ毛がない。サウナ愛好家の知人によると「下の毛がないオトコの比率が増えた」とのことで、実感として確からしい気がします。

ファッショントレンドは女性がメンズ化しているようですが、総体としては男性が女性化している気がします。いやそうではないかも知れない。男女というより、性別がフラットになってきていて、より個人の価値観で生き方を決める人が多くなるということなんだろうな。

カレンダーどおりの人は本日からGWですね。みなさま、良いロングウィークエンドをお過ごしください。

※写真:オニツカタイガーのインタビューより

『歴史の終わり』 地方移住やノマドに見る自由への欲求

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フランシス・フクヤマ『歴史の終わり』を読みました。フランシス・フクヤマは日系3世の著名な国際政治学者です。1992年に出版された本書は、冷戦後の国際構造を説いた一説として、様々な論争を巻き起こしました。

出版後すでに20年以上が経過し、すでに古典的な名作といえる本書ですが、さまざま考えさせるところがあり、500ページの分量と時間をかけて読む価値がありました。

「人間の歴史はすでに終わっているのではないか」という幾分センセーショナルな仮説が本書の骨子です。フクヤマの主張を乱暴にまとめると次のようになります。

有史以来、人間は争いを続けてきた。なんのための争いだったのか。決して経済的な欲望のためだけではない。一番の要因は、人間には他人に認められたい「認知」という根源的な欲求があることだ。フランス革命や奴隷解放運動といった史実は、経済合理性だけでは説明することができない。

この人間の「認知」を一番満たす政治体制はなんだろうか。答えは民主主義である。社会主義が崩壊した理由は、経済的な失政ではなく、人々を抑圧し「認知」を奪ったことが原因だ。今後も、人間の「認知」を満たす制度、つまり個人が自由と欲望がバランスされる政治体制は、民主主義以外にありえないだろう。

これまでの「認知」を欲する人間の闘争は、民主主義制度の確立によって、終焉を迎えている。そう、すでに人間の「歴史」は終わっているのだ。

ここで使われている「認知」とは尊厳とか敬意のような意味合いだと解釈しましたが、現実になっている事象が多くあるように思います。

例えば最近の地方移住ブーム。ノマドワーカーへの憧憬なども、まさに経済的な欲望をあきらめても、企業への従属を拒否するというライフスタイルです。技術革新によって、個人の尊厳と自由の幅が、極限まで尊重されるような社会構造になっていくでしょう。

 

さて、この本書は「民主主義はベストだから世界各国に普及させなければならない」と解釈され、普及の為には戦争も辞さないというネオコンの主張を肯定したとして、多くの反論が寄せられました。

このうち最も有名なものが、ハーバード大学の師匠でもあったサミュエル・ハンチントンによる『文明の衝突』です。ハンチントンは「文明により政治体制が決定され持続はしない」として「歴史は終わらない」と反論しています。

横浜DeNAベイスターズのボールパーク構想

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横浜ベイスターズは2012年にTBSからDeNAに譲渡され、横浜DeNAベイスターズに改名しました。同じ新興オーナーである楽天とは一味違った経営スタイルで、関心をもって見ています。

他球団を上回る観客動員数の伸び

キー局のテレビ中継が少なくなったプロ野球産業ですが、2015年のセ・パ観客動員数は約2,400万人と、この10年間で20%の増加しています。これに対して横浜DeNAベイスターズの観客動員数は、TBS時代と比べて7割の増加の181万人ですから、他球団と比べても好調な客足だと言えるでしょう。

それでも赤字の野球事業

DeNAの2016年3月期の業績見通しによると、横浜DeNAベイスターズの業績は、観客動員数が7割増えてもなお、約15億円の営業損失です。この原因の一つが、横浜スタジアムの使用料が高額であること、物販・広告収入が球団に入らない契約スキームにあります。

この問題を解消するため、横浜DeNAベイスターズは株式会社横浜スタジアムを買収することで合意し、この2015年第4四半期から同社はDeNAの連結対象になるそうです。

株式会社横浜スタジアムは横浜市などが保有する第3セクターです。公営施設の賃料が高いことは、つまり税収が上がることですから良いことですし、保有側から見れば有料企業でしょう。ですから、この買収協議は相当な苦労があったのではと推察します。

コミュニティボールパーク構想

なぜまとまったか。これは私の推測ですが、横浜DeNAベイスターズの提案が相当に横浜市サイドの心を打ったのではないか、と思います。

先日、球団設立5周年を記念して1冊のフォトブックが発売されました。タイトルは『BALLPARK』、球団の言葉を借りれば、「球団創設5周年を迎えるにあたり、魅力的なボールパークとは何かを考える、球団初のメッセージフォトブック」だそうです。

これがDeNAが横浜市に対して示したビジョンでは、と感じずにはいられません。横浜は、みなとみらい地区をはじめ、都市開発に強みと歴史のある「街づくり」の自治体ですから。

私が一番好きな球場はサンフランシスコのAT&Tパーク(写真)。サンフランシスコの海と一体となった球場は、単にスタイリッシュというより、街のシンボルであり、文化の一部になっています。

ハマスタ周辺もそんな施設になればいいですよね。欲をいえば、もう少し海に近いと良いのですが。

 

空気のつくり方

空気のつくり方

 

『Coyote 安西水丸特集』

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雑誌Coyoteで2014年に急逝された安西水丸さんの回顧特集が組まれています。

この手の回顧本は買っただけで満足するケースが多くて、本屋で見かけるたびに買っておくべきか迷っていたのですが、あとで後悔するかも知れない、という恐れに負けて購入しました。

本特集では、水丸さんと旧交があった方のインタビューがいくつか掲載されています。印象深かったのは村上春樹のエッセイ。中央公論社から出版されている『中国行きのスロウ・ボート』という短編集の表紙絵が水丸さんの作品なのですが、

正直言って、これまで出版した本の表紙の中で、僕はこの絵がいちばん個人的に気に入っている。水丸さんが描いた絵の中でも、いちばん好きだと言っていいかもしれない。

だそうです。そうなんだ。確か洋ナシのイラストでしたよね、印象深かったので確かに記憶に残っています。

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私は初期のToy Seriesが好きで、昨年Spaceyuiで開催された回顧展で思わず購入した「Esquire」がお気に入りです。(写真右)