シンガポール旅行

先月、初めてシンガポールに旅行した。なんとなく、アセアンの王者のような雰囲気があって、食わず嫌いしていたが、満を持して突撃。すごく勉強になって、これまでの食わず嫌いを恥じました。

何に感銘を受けたか。発展と歴史である。シンガポールの国土は東京23区と同じくらいとされ、都市国家であり、つまり資源がない。例えば飲料水はマレーシアからパイプラインを通じて購入している。国土は年10%平均で「増えて」いる。他国に侵略はしてないので、埋立て地で増えているという、ということ。

これを支えているのが華僑の合理性であり、わずか6百万人の国民のうち、華僑が75%だそうだ。この民族問題のせいで、マレーシア連邦から「追放」され、その後にリークアンユーとシンガポールの現在にいたる全盛期を迎えるわけだが、これは結果論であって、都市国家として生きて行かざるを得なかった、合理的にならざるを得なかった、金融立国の道しかなかった、なにせ資源も軍事力もない、独立当時のリークアンユーの内心を想像して、胸が熱くなった。

シンガポール国立博物館には歴史展が展示されているのだが、最大の見せ場はマレーシア連邦からの追放であり、リークアンユーの記者会見シーンである。記者の質問に思わず涙する有名なシーンを見て、大河ドラマのような、歴史ロマンを感じました。

帰国後にリークアンユー回顧録を買おうと思って検索したところ、51,161円。ここはシンガポールかよ。再販せえ…。