お金は紙切れだから経験に変えるの

これまで学んだことでコスパが良かったと感じるのは会計だ。簿記と会計は分けて考えられるけど、やはり簿記の技術があって会計が理解できると思う。抽象的なことは理解することが難しい。複式簿記は目に見えにくいので、概念を理解するのは時間がかかると思う。

会計で一番大切なことは複式簿記の考え方。特に資産負債収益費用の分類。要するに、なにか支出したときに、その支出が資産なのか費用なのか。この考え方は会計そのものではなく色々な物事に応用できる。会計上、これが資産なのか費用なのか、そんな会計基準はどうでもよくて、そうではなく、人生や経営にとって、その本質が資産なのか費用なのか、ここがポイントである。

なにかのテレビ番組の取材で石田ゆり子が「お金は紙切れだから経験に変えるの」ということを言っていて、たまにタイムラインに流れてくる。これは至言であって、まさに複式簿記そのもの。その支出が自身の有用な経験に変わるものなのか、はたまた、ただの一過性の消費にすぎないのか。子供の教育などもそうで、その目に見えない積上げを理解できるか、ということだと思う。

会社経営もそうで、その支出が経験を買うどころか、経験を失う支出もある。しかし、同時に不要な経験もある。これは内製か外注かという議論だが、経験やノウハウや組織の風土、雰囲気といった目に見えないものの積上げを理解できるか。

例えば文章を書く、ブログに残す、これは積上げている仕事である。人間関係も同じように積上げがあって、過ごした時間、食事をともにした時間、これらが目に見えない積上げに繋がる。あらゆる行動を積み上げていくのも疲れる人生だけど、いま行っていることが積上げにつながっているか。積上げているように整理整頓、効果的な積み方をしているか、という意識を持つようにしている。